「源泉徴収ありの特定口座」のメリット、デメリット

「源泉徴収ありの特定口座」のメリット
① 証券会社が源泉徴収口座内の上場株式等の譲渡所得や配当所得の年間の損益を計算して「年間取引報告書」「特定口座年間取引報告書」を作成してくれる。
② 源泉徴収口座内の上場株式等の譲渡所得や配当所得の税金の計算をして源泉徴収(納付)してくれるので確定申告が不要。
③ 申告不要を選択した場合、その口座内で生じた上場株式等の譲渡所得、配当所得の金額及び利子所得の金額については合計所得金額に算入されないので、所得控除の適用要件や国民健康保険の保険料、医療費の窓口負担割合などに影響しない。
④ 特定口座内の国内の上場株式等だけが、特定管理株式等の価値喪失による「みなし譲渡損失の特例」を適用することができる(源泉徴収なしの特定口座も適用可能)。

「源泉徴収ありの特定口座」のデメリット
① 源泉徴収口座以外の口座や他の証券会社の損益と損益通算するには申告が必要。
② 源泉徴収口座の譲渡損失の繰越控除を利用するためには申告が必要。
また、源泉徴収口座の譲渡損失を申告する場合、その源泉徴収口座内の株式等の配当金所得の金額及び利子所得に金額をすべて申告しなければならない。
③ 上場株式の配当金の受取り方法を「株式数比例配分方式」(図表2-10-2参照)に設定していないと、特定口座内で上場株式の配当金を受け取ることができない※。
④ 上場株式等の配当金等は、原則として、1回に支払を受けるごと(銘柄別の支払時期ごと)に確定申告・申告不要の選択をすることができるが、特定口座に受け入れた上場株式等の配当金等については、特定口座ごとに確定申告するかしないかの選択をしなければならない(譲渡損失を申告する場合はすべて申告(上記②参照))。
⑤ 特定口座の株式等の譲渡日は「受渡日」が基準となるので「約定日」を選択することができない(年末における「益出し」「損出し」の調整期間が短くなる。)。
⑥ 特定口座の取得価額については、同一銘柄を同一日に売買した場合、「売」と「買」の実際の順序に関係なく、先にすべての「買」が行われ、その後にすべての「売」がされたものとして処理される(「クロス取引」で「益出し」「損出し」ができない。)。
⑦ 特定口座の「源泉徴収あり・なし」の変更は、毎年最初に上場株式等の譲渡をする時までにできるが、前年に「源泉徴収あり」を選択していた場合で、本年最初に上場株式等の譲渡をする時より前にその特定口座に上場株式等の配当金等を受け入れていたときは、変更することはできない。