「泉の心」を育む祈り

「泉の心」とはいかなるものでしょうか。「泉」は、澄み切った清らかなみずを、たゆみなく滔々と溢れさせるものです。その水は生命の水。いのちを潤し、渇きを癒すもの。忍土の中で、傷つき疲れた人々の心を癒し、励まし、力を与えるもの。そしてその水は智慧の水。解決と創造をもたらすもの。至るところにあらわれる困難な壁を超えて、一すじの白い道(最善の道)を切り開く智慧をもたらし続けるもの。その力の象徴が「泉」です。「泉の心」とは、道なきところに道を切り開き、不可能を可能にさせることができる、智慧の心の菩提心。忘れてはならないことがあります。「泉」がくみ上げるのは、地下水流であるということ。それは、長い時をかけて自然が浄化し、蓄積した見えない流れ。幾多の魂が、自らの浄化とともにまごころを尽くし続けたからこそ豊かで澄み切った水が尽きることなく溢れ続けるのです。あなたの内なる「泉」を見出すために、自らの井戸を掘り下げてください。その井戸を掘り進めて地下水流に突き当たったとき、必ず尽きることのない智慧があなたの「泉」から溢れてくることを信じてください。
(祈りの言葉)
魂が抱く智慧は限りないものです。どうぞ、その真実をわたくしに知らしめてください。
わたくしは、「泉」のごとき智慧の心を育みます。
道なきところに道を切り開き、不可能を可能に変えることができますように。
弛むことなく、あきらめることなく、とどまることなく、歩み続ける力を与えてください。
どうぞ、わたくしの内なる「泉」に光を注いでください。
その「泉」が滔々と尽きない智慧をあらわしますように。
「祈りの道(高橋佳子著)」より