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相続した空き家を売却する際に使える控除とは?注意点も解説
相続した空き家を売却する際に、一定の条件を満たすことで税負担を大幅に軽減できる制度があります。 今回は、相続した空き家を売却する際に使える控除の概要や、利用時の注意点などについて解説します。
相続した空き家を売却する際に使える控除
相続した空き家を売却した際に活用できる控除は、被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例、通称空き家特例です。 通常、不動産を売却して得た譲渡所得に対しては、およそ20%から39%の所得税と住民税が課せられますが、空き家特例が適用されれば、売却益から原則として最大3000万円までを差し引くことができます。
空き家特例の適用要件
相続した空き家を売却するケースがすべて空き家特例の対象となるわけではありません。 空き家特例の適用条件は、以下の通りです。
1981年5月31日以前に建築された戸建て住宅であること
空き家特例の対象となる家屋は、1981年5月31日以前に建築された戸建て住宅です。 空き家特例は旧耐震基準で建てられた戸建て住宅の解体や耐震化を促すための制度であるため、新耐震基準の建物や、分譲マンションのような区分所有登記がされている物件には適用できません。
被相続人が1人暮らししていたこと
空き家特例の適用には、相続が開始される直前に被相続人が1人暮らしをしていた必要があります。 ただし、被相続人が亡くなる前に老人ホームなどに入所していたケースでは、一定の要件を満たすことで例外的に1人暮らしと同等に扱われます。
相続開始から売却まで家屋を利用していないこと
空き家特例の対象となるためには、相続開始の日から売却の手続きを完了するまでの期間を通じて、家屋や敷地を事業用・貸付用・居住用として利用していないことが求められます。 一時的にでも他人に貸し出して家賃収入を得たり、親族が寝泊まりして生活拠点にしたりした実態があれば、空き家とみなされません。
売却時に家屋が一定の条件を満たしていること
空き家特例を適用するためには、売却前に家屋を新耐震基準に適合させるリフォームを行うか、あるいは家屋を更地へと解体した上で土地のみを売却しなければなりません。 現状のままで引き渡した場合であっても、売却した翌年の2月15日までに買主側が耐震改修工事や取り壊し実務を完了させれば問題ありません。
売却価格が1億円以下であること
売却価格が1億円を超える場合は、空き家特例の適用を受けることができません。 この判定には、相続開始から3年が経過する年の年末までに売却した家屋と土地の売却価格の合計額が用いられます。
空き家特例を利用するための手続き
空き家特例を利用するための手続きは、次の通りです。
市区町村長からの被相続人居住用家屋等確認書の取得
空き家特例の要件を満たしていることを証明するために、物件が所在する市区町村の役所に対して、被相続人居住用家屋等確認書の交付を申請します。 被相続人居住用家屋等確認書を発行してもらうためには、電気や水道の使用中止日が記載された領収書データや、宅地建物取引業者が作成した現況が空き家であることを示す販売広告の写しなど、客観的な書類を提出しなければなりません。
税務署への確定申告の提出
不動産を売却した日の翌年2月16日から3月15日までの確定申告期間内に、管轄の税務署へ申告書を提出します。 この際、確定申告書には、取得した被相続人居住用家屋等確認書や売買契約書の写しなどを添付することになります。
空き家特例を利用する際の注意点
空き家特例の利用を検討されている場合には、以下の点に注意してください。
売却の期限は3年が経過する年の年末まで
空き家特例を利用できる期間には制限が設けられています。 具体的には、相続が開始した日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却を完了させなければなりません。 この期限を過ぎると他の要件を満たしていても控除を受けることはできなくなるため、注意してください。
相続財産の取得費加算の特例とは併用できない
相続税を納税した人が相続後一定期間内に不動産を売却した際、支払った相続税の一部を経費として売却益から差し引くことができる制度として、相続財産の取得費加算の特例が存在します。 しかし、相続財産の取得費加算の特例と空き家特例を併用することは認められていないことに注意が必要です。
まとめ
今回は、相続した空き家を売却する際に利用できる空き家特例の概要や、利用時の注意点などについて解説しました。 空き家特例を利用するためには、いくつかの要件を満たしている必要があります。 要件を満たしているかどうかや、相続財産の取得費加算と空き家特例のどちらを利用した方が節税効果が高いかについて判断を迷われている場合には、税理士にご相談ください。
文責:
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- 税理士 天池 健治
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税理士 / 証券アナリスト / 宅建士 / 公認コンサルタント
- 天池 健治 税理士のプロフィール









