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相続税の更正の請求とは?手順や注意点を解説
税金の申告において納税者が過剰な税負担を負うことを防ぐために、更正の請求という制度が用意されています。 本記事では、相続税における更正の請求について解説します。
相続税の更正の請求とは?
相続税の更正の請求とは、当初提出した申告書の税額計算に誤りがあり、本来納めるべき金額よりも過大に税金を納めていた場合に、税務署に対して納め過ぎた税金の還付を求める手続きです。 似た制度に修正申告がありますが、こちらは当初の申告で税額を本来より少なく申告していた場合に、不足分を追加で納付するために行う手続きを指します。 このように、納め過ぎた税金の返還を求める更正の請求と、不足した税金を追加で納める修正申告では、手続きの目的や税額の変動方向が真逆の関係にあることを把握しておきましょう。相続税の更正の請求の手続き手順
更正の請求の手続きについて、具体的な流れを確認していきましょう。
手順①申告内容の誤りや減額要因の確認
まずは、過去に提出した相続税申告書を見直し、税額を軽減できる要因や計算の不備が存在するかを確認します。 土地の評価において路地状敷地や不整形地などの補正計算が漏れていなかったかなど、過大に評価していた財産がないかを精査します。 また、当初の申告時点で未分割であった遺産について分割が確定したことや、新たな控除の適用対象となった事実がないかを確認します。
手順②更正の請求書および添付書類の準備
減額できる要因が特定された後は、税務署へ提出するための申告書面と証明資料の準備を行います。 税務署が指定する相続税の更正の請求書を入手し、当初の申告額、正しい評価額、差額となる還付請求額などの必要事項を記載します。 これに並行して、更正の請求を行う理由を客観的に証明するための添付書類も揃えていきましょう。
手順③税務署への提出と還付金の受け取り
必要書類一式が整った後は、被相続人の住所地を管轄する税務署へ更正の請求書を提出します。 提出方法は窓口への直接持参のほか、郵送や電子申告による送信手続きを選択することができます。 審査を経て請求内容が適正であると認められると、指定した金融口座へ過払い分となっていた過誤納金が振り込まれ、還付手続きが完了します。
相続税の更正の請求を行うメリット
更正の請求を行うことによるメリットは以下の通りです。
メリット①納め過ぎた相続税の還付を受けられる
1つ目のメリットは、本来納める必要のなかった超過分の相続税が現金で手元に戻ってくる点です。 土地の評価算定ミスや財産額の計算誤りによって余分に納めていた税金が還付金として振り込まれるため、過剰な財産流出を防止できます。 また、還付される金額には条件に応じて還付加算金と呼ばれる利息相当額が上乗せされる場合もあります。
メリット②後から特例を適用できる
2つ目のメリットは、申告期限後に遺産分割が確定した際、税額控除や特例措置を後から適用して減額を図れる点です。 相続発生時に遺産分割が整っていない場合、当初は特例を使わずに申告を行わざるを得ないケースが存在します。 しかし、分割協議が成立した後に更正の請求を行うことで、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を遡って適用できます。 特例の適用により課税対象額が減少し、納めた税金を手元へ取り戻せる可能性があります。
相続税の更正の請求を行う際の注意点
更正の請求を検討する際は、以下の注意点を押さえておきましょう。
注意点①更正の請求には期限がある
1つ目の注意点として、更正の請求を行える期間には法定申告期限から5年以内という制限が設けられていることが挙げられます。 相続税の法定申告期限は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。 この申告期限から5年を過ぎてしまうと原則として還付を受ける権利が消滅します。 また、遺産分割が後から成立したケースなど特定の事由が生じた場合は、その事実を知った日の翌日から4か月以内という特殊な期限が適用されます。 期限を過ぎるといくら計算誤りがあっても受け付けられないため、時期を逃さないよう素早く対応しましょう。
注意点②証拠書類の提出が必要
2つ目の注意点は、申告内容の不備や評価額の引き下げ理由を立証する客観的な添付書類の提出が必須であることです。 単に計算が間違っていたと主張するだけでは税務署に更正の請求が認められることはありません。 不備があると請求が否認される恐れがあるため、税務署を納得させられる資料を揃えることが重要となります。
まとめ
相続税の更正の請求は、納め過ぎた税金を適正な額へ修正し、還付金を受け取るための重要な手続きです。 正しい手順を踏むことで、超過分の税金を取り戻すことができます。 ただし、状況に応じた期限が設定されているなど、一定の注意点も存在しています。 手続きの漏れを防ぎ、円滑に還付を受けるためにも、早めに税理士へ相談しながら対応を進めていくのがおすすめです。
文責:
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- 税理士 天池 健治
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税理士 / 証券アナリスト / 宅建士 / 公認コンサルタント
- 天池 健治 税理士のプロフィール









