財産評価のチェックポイント

第4章 公社債等

公債 / 社債 / 利付債・利付公社債 / 割引債・割引発行公社債

重要度: 4 / 5
誤り事例:
利付公社債について、既経過利息(既経過利子)を加算せず、券面額(発行価額)のみで評価した。割引債について、発行時と課税時期の価額差を考慮しなかった。
正しい評価方法:
利付公社債は、原則として課税時期における最終価格(金融商品取引所等の公表価格)に既経過利息の額(源泉徴収税額控除後)を加算して評価します。割引債は、券面額から償還までの期間に応じた既経過償還差益相当額を勘案した価額(金融商品取引所の公表価格等)により評価します。
関係法令・通達
評価通達197-2(利付公社債の評価)、197-3(割引発行の公社債の評価)

アジア開発銀行債 / アフリカ開発銀行債 / 欧州復興開発銀行債 / 世界銀行債 / 米州開発銀行債

重要度: 2 / 5
誤り事例:
国際機関債について、円建てか外貨建てかを区別せず、また上場・非上場の別を確認せずに評価方法を適用した。
正しい評価方法:
これらの国際機関債は、その発行条件(利付・割引の別、上場の有無、通貨)に応じ、公社債の評価方法(上場されていれば市場価格、非上場は発行価額に既経過利息を加味する等)に従って評価し、外貨建ての場合は円換算を行います。
関係法令・通達
評価通達5及び該当する個別通達

外国債券 / サムライ債 / ショーグン債 / デュアル・カレンシー債 / リバース・デュアル・カレンシー債

重要度: 3 / 5
誤り事例:
複雑な通貨構造を持つデュアル・カレンシー債等について、単純な公社債の評価方法(額面額のみ)を適用し、通貨リスクや償還条件を考慮しなかった。
正しい評価方法:
外国債券は取引金融機関の公表する評価額や気配相場等を参酌し、複雑な仕組みを持つ債券(デュアル・カレンシー債等)は原則として取扱金融機関から取得する時価情報を基礎として評価します。
関係法令・通達
評価通達5及び該当する個別通達

個人向け国債 / 長期国債 / 国庫短期証券 / ストリップス国債 / ゼロクーポン債 / ディスカウント債

重要度: 3 / 5
誤り事例:
個人向け国債(変動・固定金利型)について、中途換金時の調整額を考慮せず、額面金額をそのまま評価額とした。
正しい評価方法:
個人向け国債は、課税時期に中途換金した場合に取扱機関から支払を受けることができる価額(額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額)により評価します。その他の国債・国庫短期証券等は、それぞれ利付債・割引債の評価方法に従います。
関係法令・通達
評価通達5及び該当する個別通達

財投機関債 / 政府保証債 / 地方公社債

重要度: 2 / 5
誤り事例:
財投機関債・政府保証債等について、通常の公社債とは異なる特別な評価方法があるものと誤解した。
正しい評価方法:
これらの公社債も、通常の利付公社債・割引公社債と同様の評価方法(金融商品取引所の公表価格や発行価額に既経過利息を加算する方法等)により評価します。
関係法令・通達
評価通達5及び該当する個別通達

元利均等償還が行われる公社債

重要度: 2 / 5
誤り事例:
元利均等償還方式の公社債について、通常の利付債と同様に額面額に既経過利息を加算する評価を行い、償還方法の特殊性(元本の分割償還)を考慮しなかった。
正しい評価方法:
元利均等償還が行われる公社債は、課税時期以後の元本償還スケジュールを踏まえた将来キャッシュフローの現在価値等、償還方法の特殊性に応じた評価方法により評価します。
関係法令・通達
評価通達197-4(元利均等償還が行われる公社債の評価)

株価指数連動債 / 他社株転換可能債(EB債) / 仕組債 / 転換社債型新株予約権付社債

重要度: 4 / 5
誤り事例:
EB債や仕組債等のデリバティブ組込型債券について、単純に額面金額又は取得価額により評価した。転換社債型新株予約権付社債について、転換価額と株価の関係を考慮せず評価した。
正しい評価方法:
EB債・仕組債は、原則として取扱金融機関が提示する時価評価額を基礎として評価します。転換社債型新株予約権付社債は、株価が転換価額を上回るかどうかにより、株式としての経済的価値を反映した評価方法(金融商品取引所の公表する価格等)により評価します。
関係法令・通達
評価通達197-5(転換社債型新株予約権付社債の評価)

ABS(資産担保証券)

重要度: 2 / 5
誤り事例:
資産担保証券(ABS)について、額面金額のまま評価し、裏付け資産の状況や市場価格を確認しなかった。
正しい評価方法:
ABSは、原則として取引金融機関等から取得する時価情報(気配相場等)を基礎として評価します。
関係法令・通達
評価通達5及び該当する個別通達

貸付信託受益証券

重要度: 2 / 5
誤り事例:
貸付信託受益証券について、元本額のみで評価し、既経過収益分配金の額を加算しなかった。
正しい評価方法:
貸付信託受益証券は、元本の額に、課税時期現在で解約するとした場合に支払を受けることができる既経過収益分配金の額(源泉徴収税額相当額控除後)を加算し、解約手数料相当額を控除して評価します。
関係法令・通達
評価通達198(貸付信託受益証券の評価)

証券投資信託 / 公社債投資信託 / 中期国債ファンド

重要度: 3 / 5
誤り事例:
証券投資信託の受益証券について、基準価額をそのまま評価額とし、解約請求時の信託財産留保額や源泉徴収税額相当額の控除を行わなかった。
正しい評価方法:
証券投資信託受益証券は、原則として課税時期において解約請求又は買取請求した場合に支払を受けることができる価額(基準価額から解約手数料及び源泉徴収税額相当額を控除した額)により評価します。
関係法令・通達
評価通達199(証券投資信託受益証券の評価)

MRF / MMF / 外貨建てMRF / 外貨建てMMF

重要度: 2 / 5
誤り事例:
MRF・MMF(日々決算型の公社債投資信託)について、元本額のみを評価額とし、未収分配金相当額を加算しなかった。
正しい評価方法:
MRF・MMFは、原則として1口当たり1円で運用される元本額に、課税時期現在の未収分配金相当額を加算して評価します。外貨建ての場合は課税時期の為替レートで円換算します。
関係法令・通達
評価通達199(証券投資信託受益証券の評価)

単位型投信 / 追加型投信

重要度: 2 / 5
誤り事例:
単位型・追加型投資信託の区別に関わらず、公表されている基準価額をそのまま評価額として用い、解約に伴う諸費用の控除を失念した。
正しい評価方法:
いずれの型の投資信託も、課税時期に解約請求又は買取請求した場合に支払を受けることができる価額(基準価額から解約手数料・信託財産留保額・源泉徴収税額相当額を控除した額)により評価します。
関係法令・通達
評価通達199(証券投資信託受益証券の評価)

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