- 誤り事例:
- 相続又は遺贈により財産を取得していない者(相続放棄をした者や孫等の法定相続人以外の者)が受けた生前贈与財産について、加算対象に含めて課税価格を計算した。令和6年1月1日以後の贈与について、加算期間が「3年以内」のまま据え置かれていると誤認した。
- 正しい評価方法:
- 相続開始前3年以内の贈与財産の加算は、相続又は遺贈により財産を取得した者が対象の贈与を受けていた場合に限り適用されます。相続財産を何も取得していない者への生前贈与は加算対象になりません。なお、令和6年1月1日以後の贈与については、生前贈与加算の対象期間が段階的に延長され、最終的に相続開始前7年以内となります。延長された4年間(相続開始前3年超7年以内)の贈与については、総額100万円を超えない部分は加算対象から除かれます。
- 関係法令・通達
- 相続税法19条(相続開始前3年以内に贈与があった場合の相続税額)
- 誤り事例:
- 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受け、贈与税の非課税の特例の適用を受けた金額についても、相続開始前3年(7年)以内加算の対象に含めて計算した。
- 正しい評価方法:
- 住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例の適用を受けた金額は、生前贈与加算の対象には含めません(非課税とされた部分を除いた課税価格に算入された部分のみが通常の贈与財産として加算対象となり得ます)。
- 関係法令・通達
- 相続税法19条(かっこ書、特定贈与財産の除外)
- 誤り事例:
- 相続時精算課税を適用して贈与を受けた財産について、贈与時の価額ではなく相続開始時の価額で相続税の課税価格に加算した。令和6年1月1日以後の贈与について新設された基礎控除(年110万円)を適用せずに加算額を計算した。
- 正しい評価方法:
- 相続時精算課税適用財産は、贈与時の価額により相続税の課税価格に加算します(相続開始時の時価変動は反映しません)。令和6年1月1日以後の贈与については、相続時精算課税に係る基礎控除額(年間110万円)を控除した後の残額を、相続時精算課税適用財産として相続税の課税価格に加算します。
- 誤り事例:
- 教育資金の一括贈与に係る非課税制度を利用した信託等について、贈与者死亡時の管理残額に対する相続税の加算(一定の場合を除く)を失念した。
- 正しい評価方法:
- 贈与者の死亡時に管理残額がある場合、原則としてその残額を受贈者が相続等により取得したものとみなして相続税の課税価格に加算します。ただし、受贈者の年齢や贈与契約が開始した時期等に応じて加算対象外となる例外が定められているため、制度改正の経緯も踏まえ、個別の契約内容に照らして加算の要否を確認する必要があります。
- 関係法令・通達
- 租税特別措置法70条の2の2(直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税)
- 誤り事例:
- 結婚・子育て資金の一括贈与に係る非課税制度の管理残額について、贈与者死亡時の相続税加算を失念した、又は教育資金と同様の例外規定(受贈者の年齢要件による加算除外)があるものと誤解した。
- 正しい評価方法:
- 結婚・子育て資金の一括贈与について、贈与者の死亡時に管理残額がある場合は、教育資金の特例と異なり受贈者の年齢にかかわらず、その残額を相続等により取得したものとみなして相続税の課税価格に加算します。
- 関係法令・通達
- 租税特別措置法70条の2の3(直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税)