- 誤り事例:
- 財投機関債・政府保証債等について、通常の公社債とは異なる特別な評価方法があるものと誤解した。
- 正しい評価方法:
- これらの公社債も、通常の利付公社債・割引公社債と同様の評価方法(金融商品取引所の公表価格や発行価額に既経過利息を加算する方法等)により評価します。
- 誤り事例:
- 元利均等償還方式の公社債について、通常の利付債と同様に額面額に既経過利息を加算する評価を行い、償還方法の特殊性(元本の分割償還)を考慮しなかった。
- 正しい評価方法:
- 元利均等償還が行われる公社債は、課税時期以後の元本償還スケジュールを踏まえた将来キャッシュフローの現在価値等、償還方法の特殊性に応じた評価方法により評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達197-4(元利均等償還が行われる公社債の評価)
- 誤り事例:
- EB債や仕組債等のデリバティブ組込型債券について、単純に額面金額又は取得価額により評価した。転換社債型新株予約権付社債について、転換価額と株価の関係を考慮せず評価した。
- 正しい評価方法:
- EB債・仕組債は、原則として取扱金融機関が提示する時価評価額を基礎として評価します。転換社債型新株予約権付社債は、株価が転換価額を上回るかどうかにより、株式としての経済的価値を反映した評価方法(金融商品取引所の公表する価格等)により評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達197-5(転換社債型新株予約権付社債の評価)
- 誤り事例:
- 資産担保証券(ABS)について、額面金額のまま評価し、裏付け資産の状況や市場価格を確認しなかった。
- 正しい評価方法:
- ABSは、原則として取引金融機関等から取得する時価情報(気配相場等)を基礎として評価します。
- 誤り事例:
- 貸付信託受益証券について、元本額のみで評価し、既経過収益分配金の額を加算しなかった。
- 正しい評価方法:
- 貸付信託受益証券は、元本の額に、課税時期現在で解約するとした場合に支払を受けることができる既経過収益分配金の額(源泉徴収税額相当額控除後)を加算し、解約手数料相当額を控除して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達198(貸付信託受益証券の評価)
- 誤り事例:
- 証券投資信託の受益証券について、基準価額をそのまま評価額とし、解約請求時の信託財産留保額や源泉徴収税額相当額の控除を行わなかった。
- 正しい評価方法:
- 証券投資信託受益証券は、原則として課税時期において解約請求又は買取請求した場合に支払を受けることができる価額(基準価額から解約手数料及び源泉徴収税額相当額を控除した額)により評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達199(証券投資信託受益証券の評価)
- 誤り事例:
- MRF・MMF(日々決算型の公社債投資信託)について、元本額のみを評価額とし、未収分配金相当額を加算しなかった。
- 正しい評価方法:
- MRF・MMFは、原則として1口当たり1円で運用される元本額に、課税時期現在の未収分配金相当額を加算して評価します。外貨建ての場合は課税時期の為替レートで円換算します。
- 関係法令・通達
- 評価通達199(証券投資信託受益証券の評価)
- 誤り事例:
- 単位型・追加型投資信託の区別に関わらず、公表されている基準価額をそのまま評価額として用い、解約に伴う諸費用の控除を失念した。
- 正しい評価方法:
- いずれの型の投資信託も、課税時期に解約請求又は買取請求した場合に支払を受けることができる価額(基準価額から解約手数料・信託財産留保額・源泉徴収税額相当額を控除した額)により評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達199(証券投資信託受益証券の評価)
- 誤り事例:
- 上場されているETF・ETNについて、非上場の投資信託と同様に基準価額を基に評価した。
- 正しい評価方法:
- 上場されているETF・ETNは、上場株式の評価方法(4区分の比較による最も低い価額)に準じて評価します。海外ETFの場合は現地市場の終値を課税時期のTTB等により円換算します。
- 関係法令・通達
- 評価通達213-2(受益証券発行信託証券等の評価)
- 誤り事例:
- 上場不動産投資信託(J-REIT)について、投資信託の解約価額方式(基準価額ベース)で評価した。
- 正しい評価方法:
- 上場不動産投資信託(J-REIT)は上場株式に準じ、金融商品取引所の公表する課税時期の最終価格等を基に評価します(非上場の私募REIT等は解約価額等を基礎とする個別評価)。* 【参考法令・通達等】評価通達213(不動産投資信託証券等の評価)
- 誤り事例:
- 定期金給付契約に関する権利について、給付事由が発生しているか否か、及び契約に解約返戻金の定めがあるかどうかを確認せず、一律に払込保険料相当額により評価した。
- 正しい評価方法:
- 定期金に関する権利は、給付事由が発生しているか否かで評価方法が異なります。給付事由発生前は原則として解約返戻金相当額(解約返戻金の定めがない場合は評価通達に定める算式等)により評価し、給付事由発生後は後述の各類型に応じた方法により評価します。
- 誤り事例:
- 給付事由が発生している定期金について、解約返戻金相当額の見積り誤りや、年金の種類(有期・無期・終身等)に応じた評価方法の選択誤りにより過小評価又は過大評価した。
- 正しい評価方法:
- 給付事由が発生している定期金は、解約返戻金の額、一時金の給付を受けられる場合はその一時金の額、予定利率等を基に算出した金額(1年当たりの平均給付額×残存期間等に応じた倍数)のうち、最も多い金額により評価します。終身定期金の場合は受給者の年齢に応じた倍数を用います。
- 関係法令・通達
- 相続税法24条(定期金に関する権利の評価)、評価通達200〜200-6