- 誤り事例:
- 合資会社・合名会社等の持分会社の出資について、株式会社の取引相場のない株式の評価方法をそのまま流用した。
- 正しい評価方法:
- 持分会社の出資は、取引相場のない株式の評価方法に準じつつ、持分の内容(有限責任・無限責任の別等)を踏まえて評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達194(持分会社の出資の評価)
- 誤り事例:
- 信用金庫・信用組合・農業協同組合等の出資金について、時価の変動を考慮し独自に評価替えを行った。
- 正しい評価方法:
- これらの協同組織金融機関等への出資金は、原則として払込済出資金額(額面額)により評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達195(農業協同組合等の出資の評価)
- 誤り事例:
- 匿名組合出資(TK出資)について、出資金額をそのまま評価額とし、匿名組合財産の時価の変動や分配状況を考慮しなかった。
- 正しい評価方法:
- 匿名組合契約に基づく権利は、原則として課税時期における匿名組合財産の状況(純資産等)を基礎として、出資者の持分相当額により評価します。
- 誤り事例:
- 株式無償交付の基準日後、権利発生後の株式について、無償交付分を考慮せずに評価した。
- 正しい評価方法:
- 株式無償交付期待権が発生している株式は、その権利の内容を踏まえて上場株式の評価方法に準じて評価し、無償交付される株式数も含めて評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達192(株式無償交付期待権の評価)
- 誤り事例:
- 株式の割当てを受ける権利(新株引受権)について評価を失念した、又は権利落ち後の株価と同一視して評価しなかった。
- 正しい評価方法:
- 株式の割当てを受ける権利は、割当てを受けた株式数を基礎とし、払込金額と権利落ち後の株価との差額等を勘案して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達190(株式の割当てを受ける権利の評価)
- 誤り事例:
- 新株の払込みをしたが株主名簿への記載(効力発生)が課税時期後となる場合の「株主となる権利」について評価を失念した。
- 正しい評価方法:
- 株主となる権利は、株式の払込金額を基礎として、上場株式又は取引相場のない株式に準じた評価方法により評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達191(株主となる権利の評価)
- 誤り事例:
- 配当基準日後、配当金交付の効力発生日前に相続が開始した場合の配当期待権(未収配当金)を評価対象から失念した。
- 正しい評価方法:
- 配当期待権は、課税時期において配当がまだ確定・支払われていない場合、予想配当額から源泉徴収されるべき所得税額相当額を控除した金額により評価します。配当金交付の効力が生じた後で未収であるものは未収配当金として額面どおり評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達193(配当期待権の評価)
- 誤り事例:
- 権利行使前のストックオプション(新株予約権)について、行使価額と時価の差額を考慮せず評価額をゼロとした、又は上場新株予約権を通常の上場株式と同一の方法で評価した。
- 正しい評価方法:
- 上場されている新株予約権は上場株式に準じた方法(4区分比較)により評価します。未公開会社のストックオプション等は、権利行使の可否や条件、対象株式の評価額と行使価額との差額等を勘案して個別に評価します。
- 誤り事例:
- 利付公社債について、既経過利息(既経過利子)を加算せず、券面額(発行価額)のみで評価した。割引債について、発行時と課税時期の価額差を考慮しなかった。
- 正しい評価方法:
- 利付公社債は、原則として課税時期における最終価格(金融商品取引所等の公表価格)に既経過利息の額(源泉徴収税額控除後)を加算して評価します。割引債は、券面額から償還までの期間に応じた既経過償還差益相当額を勘案した価額(金融商品取引所の公表価格等)により評価します。
- 誤り事例:
- 国際機関債について、円建てか外貨建てかを区別せず、また上場・非上場の別を確認せずに評価方法を適用した。
- 正しい評価方法:
- これらの国際機関債は、その発行条件(利付・割引の別、上場の有無、通貨)に応じ、公社債の評価方法(上場されていれば市場価格、非上場は発行価額に既経過利息を加味する等)に従って評価し、外貨建ての場合は円換算を行います。
- 誤り事例:
- 複雑な通貨構造を持つデュアル・カレンシー債等について、単純な公社債の評価方法(額面額のみ)を適用し、通貨リスクや償還条件を考慮しなかった。
- 正しい評価方法:
- 外国債券は取引金融機関の公表する評価額や気配相場等を参酌し、複雑な仕組みを持つ債券(デュアル・カレンシー債等)は原則として取扱金融機関から取得する時価情報を基礎として評価します。
- 誤り事例:
- 個人向け国債(変動・固定金利型)について、中途換金時の調整額を考慮せず、額面金額をそのまま評価額とした。
- 正しい評価方法:
- 個人向け国債は、課税時期に中途換金した場合に取扱機関から支払を受けることができる価額(額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額)により評価します。その他の国債・国庫短期証券等は、それぞれ利付債・割引債の評価方法に従います。