財産評価のチェックポイント

第9章 みなし相続財産

死亡退職金を辞退した場合 / 死亡退職時に遺族補償金として支給された金額 / 失踪宣告が行われたことに伴い死亡退職金が支払われた場合 / 特別弔慰金等を元の勤務先から受けた場合

重要度: 3 / 5
誤り事例:
相続人が死亡退職金の受給を辞退した場合に、辞退後も課税対象として計上した。失踪宣告により支払われた死亡退職金について通常の退職金と異なる特別な取扱いがあると誤解した。
正しい評価方法:
適法に受給を辞退した死亡退職金は、原則として相続財産に計上しません(辞退の経緯によっては他の相続人への贈与等とみなされる場合があるため実態確認が必要)。失踪宣告に基づく死亡退職金は、通常の死亡退職金と同様にみなし相続財産として非課税枠の対象となります。
関係法令・通達
相続税法基本通達3-303-31(支給が確定した退職手当金等の取扱い)

弔慰金 / セイフティ共済の解約手当金

重要度: 4 / 5
誤り事例:
勤務先から支給された弔慰金について、金額の多寡にかかわらず全額を非課税として取り扱った。中小企業倒産防止共済(セイフティ共済)の解約手当金を退職手当金と同様の非課税枠の対象とした。
正しい評価方法:
弔慰金は、業務上死亡の場合は普通給与の3年分相当額、業務外死亡の場合は普通給与の半年分相当額を超える部分について死亡退職金として課税対象とします。セイフティ共済の解約手当金は事業用の財産として通常の相続財産評価を行い、死亡退職金の非課税枠の対象にはなりません。
関係法令・通達
相続税法基本通達3-20(弔慰金等の取扱い)

保険事故未発生の生命保険契約に関する権利

重要度: 4 / 5
誤り事例:
被相続人以外を被保険者とする保険契約を、死亡保険金の非課税限度額の対象として処理した、又は評価を漏らした。
正しい評価方法:
相続開始時に保険事故が発生していない生命保険契約に関する権利は、原則として相続開始時に解約するとした場合の解約返戻金等により評価します。死亡保険金の非課税限度額の対象ではありません。
関係法令・通達
財産評価基本通達193214、国税庁「生命保険契約に関する権利の評価」

生命保険料の返還金・損害保険の解約返戻金

重要度: 3 / 5
誤り事例:
前納保険料、返戻金又は未経過保険料の返還請求権を、保険金と混同して評価から漏らした。
正しい評価方法:
相続開始時に返還を受けることができる前納保険料、返戻金又は未経過保険料は、契約内容に応じた返還請求権として評価します。保険事故の有無と解約返戻金等の支払条件を確認します。
関係法令・通達
財産評価基本通達193214、国税庁「生命保険契約に関する権利の評価」

建物更生共済に関する権利

重要度: 3 / 5
誤り事例:
建物更生共済について、共済契約の死亡・満期・解約のいずれの給付かを確認せず、一律に生命保険金として処理した。
正しい評価方法:
建物更生共済は、給付原因及び契約者・共済金受取人の関係を確認し、相続開始時の権利又は保険金等として判定します。
関係法令・通達
相続税法3条、財産評価基本通達193214

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