- 誤り事例:
- 市街地農地を評価する際、宅地比準方式(宅地とした場合の価額から造成費相当額を控除する方式)を用いず、倍率方式のみで評価した。市街地周辺農地について市街地農地の評価額の80%相当額とする調整を失念した。
- 正しい評価方法:
- 純農地・中間農地は原則として固定資産税評価額に倍率を乗じる倍率方式により評価します。市街地農地は宅地比準方式(又は倍率方式が定められている地域は倍率方式)により評価し、市街地周辺農地はその農地が市街地農地であるとした場合の価額の80%相当額により評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達37(純農地の評価)、38(中間農地の評価)、39(市街地周辺農地の評価)、40(市街地農地の評価)
- 誤り事例:
- 耕作権(賃借権)が設定されている農地について、耕作権の価額を評価に反映しなかった。書面によらないいわゆる「やみ小作」についても法的な耕作権と同様に一律評価した。
- 正しい評価方法:
- 農地の賃借権(耕作権)が設定されている場合、その農地の自用地としての価額から耕作権の価額(原則として自用地価額の50%等、地域や賃借権の存続期間に応じた割合)を控除して評価します。やみ小作については、法的な耕作権として認められるか実態を踏まえて個別に判断します。
- 誤り事例:
- 生産緑地地区内で市民農園として貸し付けている農地について、賃借権の価額を控除しないまま自用地として評価した、又は通常の貸付農地と同様の耕作権控除を行った。
- 正しい評価方法:
- 特定農地貸付法等に基づき市民農園として貸し付けられている農地は、賃借権の設定期間等の実態を踏まえ、一般的な賃借権の評価方法に準じつつ、生産緑地としての評価(後述)とあわせて評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達40-3(生産緑地の評価)
- 誤り事例:
- 生産緑地地区に指定されている農地について、指定による行為制限(建築規制等)や買取り申出可能時期の制限を考慮せず、通常の市街地農地と同様に評価した。
- 正しい評価方法:
- 生産緑地は、その農地が生産緑地でないものとして評価した価額から、買取りの申出をすることができない期間(課税時期から買取り申出が可能となるまでの期間)に応じた一定割合(例えば5%~35%)を控除して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達40-3(生産緑地の評価)
- 誤り事例:
- 農業経営基盤強化促進法等に基づく認定事業計画により貸し付けられている農地について、通常の賃借権(耕作権)と同様の評価(自用地価額から高い割合を控除)を行った。
- 正しい評価方法:
- 認定事業計画に基づき設定された賃借権により貸し付けられている農地は、一般的な賃借権と異なる評価上の取扱いが定められている場合があるため、賃借権の法的性質(合意解約等の制約の有無)を確認した上で評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達5、7-2及び該当する個別通達
- 誤り事例:
- 農業振興地域の整備に関する法律に基づく農用地区域内にある農地について、区域指定による転用制限を考慮せず、市街地農地と同様の高い評価額を適用した。
- 正しい評価方法:
- 農用地区域内の農地は原則として純農地又は中間農地に区分され、倍率方式により評価します。区域指定の状況を固定資産税評価証明書や現地確認等により確認します。
- 関係法令・通達
- 評価通達5、7-2及び該当する個別通達
- 誤り事例:
- 旧農用地利用増進法等の規定に基づき設定された賃借権により貸し付けられている農地について、通常の耕作権と同様の高い控除割合を適用した。
- 正しい評価方法:
- 農業経営基盤強化促進法(旧農用地利用増進法)の規定による賃借権は、合意解約等により比較的短期間で農地の返還を受けられる等、通常の耕作権とは法的性質が異なるため、これを踏まえた評価上の取扱い(評価通達に定める算定方法)に従って評価します。
- 関係法令・通達
- 個別通達「農用地利用増進法等の規定により設定された賃貸借により貸付けられた農用地等の評価について」
- 誤り事例:
- 農地中間管理事業の推進に関する法律に基づき農地中間管理機構に貸し付けている農地について、通常の第三者への賃貸農地と同一の評価方法を適用した。
- 正しい評価方法:
- 農地中間管理機構への貸付けに係る賃借権は、法律の規定に基づき比較的短期間での返還が予定されていることを踏まえ、評価通達等に定める取扱いに従って評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達5、7-2及び該当する個別通達
- 誤り事例:
- 農用地利用集積計画により設定された賃借権について、通常の耕作権評価(高い控除割合)をそのまま適用した。
- 正しい評価方法:
- 農用地利用集積計画に基づく賃借権も、農業経営基盤強化促進法上の制度に基づくものとして、その法的性質を踏まえた評価上の取扱いに従って評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達5、7-2及び該当する個別通達
- 誤り事例:
- 山林の評価にあたり、純山林・中間山林・市街地山林の区分を確認せず一律の評価方式を適用した。市街地山林について宅地比準方式による造成費控除を失念した。
- 正しい評価方法:
- 純山林・中間山林は倍率方式により評価し、市街地山林はその山林が宅地であるとした場合の価額から、宅地に転用する場合の造成費相当額を控除して評価します(倍率方式が定められている地域は倍率方式)。
- 関係法令・通達
- 評価通達47(純山林の評価)、48(中間山林の評価)、49(市街地山林の評価)
- 誤り事例:
- 市街化区域等に介在する山林(介在山林)について、周辺の宅地と同一の単価で評価し、山林から宅地への転用に伴う造成費用を控除しなかった。
- 正しい評価方法:
- 介在山林は市街地山林として、近隣の宅地の価額を基に、伐採・抜根・整地等の宅地造成費用相当額を控除して評価します。
- 誤り事例:
- 都市緑地法に基づく特別緑地保全区域に指定されている山林について、建築行為等の制限を考慮せず通常の山林として評価した。
- 正しい評価方法:
- 特別緑地保全区域内の山林は、現状変更行為の制限を受けていることを踏まえ、区域指定がないものとした場合の評価額から所定の控除割合(例えば80%)を控除して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達50-2(特別緑地保全地区内にある山林の評価)