- 誤り事例:
- 永小作権が設定されている農地等について、通常の賃借権や借地権の評価方法を用いた。
- 正しい評価方法:
- 永小作権は、その残存期間に応じて定められた割合を自用地としての価額に乗じて評価します(財産評価基本通達に定める存続期間別の割合を適用)。
- 関係法令・通達
- 評価通達43(存続期間の定めのない永小作権の評価)。存続期間の定めのあるものは相続税法23条
- 誤り事例:
- 地下鉄のトンネルや高圧線の架設等のために設定された区分地上権又はこれに準ずる地役権を評価に反映せず、自用地としての価額のまま評価した。
- 正しい評価方法:
- 区分地上権は自用地としての価額にその区分地上権の割合(土地利用制限の程度に応じた割合)を乗じて評価し、区分地上権に準ずる地役権はその承役地の自用地価額に地役権の設定契約内容に応じた割合(原則50%又は個別事情に応じた割合)を乗じて評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達27-4(区分地上権の評価)、27-5(区分地上権に準ずる地役権の評価)
- 誤り事例:
- 通行地役権等が設定されている承役地について、地役権の負担を評価額に反映しなかった。
- 正しい評価方法:
- 地役権の目的となっている承役地は、原則としてその承役地の自用地としての価額から、地役権の価額(区分地上権に準ずる地役権を除き、通常はその承役地の自用地価額の一定割合を目安に個別判定)を控除して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達27-5(区分地上権に準ずる地役権の評価。これに該当しない通常の地役権は個別判定)
- 誤り事例:
- 地上権が設定されている土地について、借地権と同様の評価(借地権割合の適用)を行った。
- 正しい評価方法:
- 地上権(区分地上権を除く)は、その残存期間の長短に応じて定められた割合(財産評価基本通達に定める存続期間別の割合)を自用地としての価額に乗じて評価します。
- 関係法令・通達
- 相続税法23条(地上権及び永小作権の評価)
- 誤り事例:
- 建築基準法上の位置指定道路に面する宅地の評価にあたり、位置指定道路部分を宅地の一部として含めて(あるいは全く区分せず)評価した。
- 正しい評価方法:
- 位置指定道路の部分については、その利用状況や所有関係等を確認し、私道としての評価が必要かを判定します。専ら不特定多数の者の通行の用に供されている場合には、評価しない取扱いとなります。隣接する宅地は、道路に接する画地として評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達24(私道の用に供されている宅地の評価)
- 誤り事例:
- 不特定多数の者の通行の用に供されている公衆用道路(私道)について、通常の宅地の評価方法(路線価×倍率等)でそのまま評価した。
- 正しい評価方法:
- 不特定多数の者の通行の用に供されている私道については、評価しない取扱いとなります。
- 関係法令・通達
- 評価通達24(私道の用に供されている宅地の評価)
- 誤り事例:
- 特定の者の通行のみに利用されている私道や、マンション等の歩道状空地について、公衆用道路と同様に一律ゼロ評価とした。
- 正しい評価方法:
- 特定の者のみが利用する私道は、原則としてその私道の用に供されていなかった場合の自用地としての価額の30%相当額で評価します。歩道状空地については、公開性・地方公共団体との協定の有無等を踏まえ、不特定多数の通行の用に供されているかを個別に判定します。
- 関係法令・通達
- 評価通達24(私道の用に供されている宅地の評価)
- 誤り事例:
- 建築基準法上の接道義務を満たしていない無道路地について、路線価に地積を乗じただけの評価とし、接道のための通路開設費用相当額の控除を行わなかった。
- 正しい評価方法:
- 無道路地は、正面路線価をもとに評価した価額から、接道義務を満たすために必要な通路開設費用に相当する金額(一定の限度あり)を控除して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達20-3(無道路地の評価)
- 誤り事例:
- 建築基準法42条2項道路に面し、将来的にセットバック(後退)が必要となる宅地について、セットバック部分を含めた全体地積をそのまま評価した。
- 正しい評価方法:
- セットバックを必要とする部分については、その部分の価額を自用地としての価額の70%相当額を減額(実質的に30%評価)して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達24-6(セットバックを必要とする宅地の評価)
- 誤り事例:
- 側方に路線がある宅地について、側方路線影響加算を行わず正面路線価のみで評価した、または側方路線に一部しか接していないにもかかわらず全面接道と同様に加算計算を行った。
- 正しい評価方法:
- 側方路線影響加算率表に基づき、正面路線価に側方路線価を加算した価額を基礎として評価し、一部のみ接している場合はその接する範囲に応じた加算方法(側方路線に接する部分の間口距離等を考慮)を検討します。
- 誤り事例:
- 二方・三方等の複数の路線に接する宅地について、最も低い路線価のみを用いて評価した。
- 正しい評価方法:
- 正面路線を判定(原則として各路線価に奥行価格補正率を乗じた価額が最も高い路線を正面とする)した上で、側方路線影響加算・二方路線影響加算等を順次適用して評価します。
- 関係法令・通達
- 評価通達16(側方路線影響加算)、17(二方路線影響加算)、18(三方又は四方路線影響加算)
- 誤り事例:
- 路線価が付されていない地域の宅地について、近隣の路線価を安易に流用した、または評価を失念した。
- 正しい評価方法:
- 路線価の設定されていない地域は倍率方式により評価するのが原則ですが、路線価地域内で特定路線価の設定が必要な場合には、納税義務者からの申出により税務署が特定路線価を設定し、これに基づき評価します。