財産評価のチェックポイント

第1章 土地及び土地の上に存する権利

傾斜地

重要度: 3 / 5
誤り事例:
宅地全体が傾斜しているものの、がけ地補正率表の適用要件(急傾斜地であること等)を確認せずに補正を行わなかった、又は逆に山林の評価方法をそのまま適用した。
正しい評価方法:
傾斜の程度や利用状況に応じ、がけ地補正の適用可否を判定するとともに、宅地比準方式による山林・原野等の評価の場合は、造成費の控除等を通じて傾斜による減価を反映させます。
関係法令・通達
評価通達20-5(がけ地等を有する宅地の評価)に準じて検討

高圧線が架設されている宅地

重要度: 3 / 5
誤り事例:
敷地上空に高圧線が架設され、建築制限(区分地上権に準ずる地役権の設定等)を受けている宅地について、当該制限を評価に反映しなかった。
正しい評価方法:
高圧線下にあり建築制限等を受けている部分については、区分地上権に準ずる地役権の目的となっている土地として、その利用制限の程度に応じた割合(家屋の建築が全くできない場合は50%等)を自用地価額から控除して評価します。
関係法令・通達
評価通達27-5(区分地上権に準ずる地役権の評価)

地盤に甚だしい凹凸のある宅地

重要度: 2 / 5
誤り事例:
地盤に著しい凹凸があり、宅地としての通常利用に支障がある土地について、平坦な宅地と同一の単価で評価した。
正しい評価方法:
利用価値が著しく低下していると認められる場合には、その土地の付近にある宅地の価額に比して利用価値が低下していると認められる部分の面積に対応する価額の10%相当額を目安として控除する等の補正を検討します。
関係法令・通達
評価通達57-2及び該当する個別通達

震動の甚だしい宅地

重要度: 2 / 5
誤り事例:
幹線道路・線路沿いなどで震動が著しい宅地について、周辺の標準的な宅地と同様の単価で評価した。
正しい評価方法:
震動の甚だしいことにより利用価値が著しく低下していると認められる部分については、利用価値の低下に対応する価額(目安として10%相当額)を控除して評価します。
関係法令・通達
評価通達57-2及び該当する個別通達

道路との高低差がある宅地

重要度: 3 / 5
誤り事例:
前面道路と著しい高低差がある宅地について、平坦地と同様に評価し、高低差による利用制約を考慮しなかった。
正しい評価方法:
道路との高低差により利用価値が著しく低下していると認められる場合は、利用価値の低下に対応する部分について所定の評価減(目安10%相当額)を検討します。がけ地に該当する場合はがけ地補正率の適用も検討します。
関係法令・通達
評価通達57-2及び該当する個別通達

袋地

重要度: 3 / 5
誤り事例:
道路に直接接していない袋地(無道路地の一種)について、隣接する接道宅地と同一の単価で評価した。
正しい評価方法:
袋地は無道路地に該当するため、正面路線価をもとに評価した価額から、接道のために必要な通路開設費用相当額を控除して評価します。
関係法令・通達
評価通達20-3(無道路地の評価)

不整形地 / 間口の狭い宅地

重要度: 4 / 5
誤り事例:
三角地や旗竿地などの不整形地、間口が著しく狭い宅地について、不整形地補正率や間口狭小補正率を適用せず、標準的な整形地と同じ単価で評価した。
正しい評価方法:
かげ地割合を算定した上で不整形地補正率を適用し、あわせて間口狭小補正率・奥行長大補正率等、該当する各種画地補正率を重複適用して評価額を減額します。
関係法令・通達
評価通達20(不整形地の評価)、20-4(間口が狭小な宅地等の評価)

青地(青道)のある土地 / 赤道(あかみち)のある土地

重要度: 2 / 5
誤り事例:
敷地内に里道(赤道)や水路(青道)が含まれている場合に、これらを含めた地積全体をそのまま宅地として評価した。
正しい評価方法:
里道・水路など国有地(法定外公共物)部分は所有者の土地ではないため評価対象から除外し、無道路地や不整形地に該当するかなど、残地としての利用状況に応じた評価を行います。
関係法令・通達
評価通達57-2及び該当する個別通達

液状化現象により被害を受けた土地等 / 特定非常災害により被災した土地等

重要度: 3 / 5
誤り事例:
地震による液状化被害や特定非常災害による被災があった土地について、被災前と同様の路線価評価額をそのまま用いた。
正しい評価方法:
特定非常災害の被災地域については、国税庁が公表する調整率(地価下落等を反映した補正率)を路線価等に乗じて評価する、又は個別に被害の程度に応じた減額(雑種地の造成費控除等)を検討します。
関係法令・通達
評価通達57-2及び該当する個別通達

公開空地となっている土地

重要度: 2 / 5
誤り事例:
総合設計制度等により公開空地として提供されている部分について、利用制限を考慮せず通常の宅地として評価した。
正しい評価方法:
公開空地は建築基準法等に基づく建築制限を受けますが、所有者の私権自体が消滅するものではないため、通常の宅地としての評価を基礎としつつ、実際の利用制限の程度(建築規制の内容、公開の態様等)を踏まえて評価上の補正の要否を個別に検討します。
関係法令・通達
評価通達57-2及び該当する個別通達

景観重要建造物である家屋及びその敷地

重要度: 3 / 5
誤り事例:
景観法上の景観重要建造物に指定されている家屋及びその敷地について、指定による制約を評価に反映しなかった。
正しい評価方法:
景観重要建造物である家屋は、その現況による時価から所定の控除割合(例えば30%等の減額)を用いて評価し、敷地についても現状変更の制限等を踏まえた評価上の斟酌を検討します。
関係法令・通達
評価通達57-2及び該当する個別通達

伝統的建造物の敷地 / 登録有形文化財建造物の敷地 / 文化財建造物の敷地

重要度: 3 / 5
誤り事例:
文化財保護法等による指定・登録を受けた建造物の敷地について、通常の宅地と同様の評価を行い、利用制限を斟酌しなかった。
正しい評価方法:
文化財建造物の敷地は、現状変更の制限等を受けていることを踏まえ、通常の評価額から所定の控除割合を控除して評価します(建造物の指定区分に応じて控除割合が異なります)。
関係法令・通達
評価通達24-8(文化財建造物である家屋の敷地の用に供されている宅地の評価)

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